賤ヶ岳(しずがたけ)。
賤ヶ岳とは、豊臣秀吉と柴田勝家が戦ったあの「賤ヶ岳の合戦」の「賤ヶ岳」。
今日は、約440年ほど前に合戦場となった歴史舞台「賤ヶ岳」について書きたいと思います。
さて、賤ヶ岳の麓にやって来ました。
賤ヶ岳へ行く最寄り駅は、JR木ノ本駅です。京都駅からだと若干距離があって1時間40分ほどの電車の旅となります。
また、JR木ノ本駅から賤ヶ岳の麓までは、徒歩30分となり、こちらもまた距離があるのですが、道中には、田園風景の中にこのように地域の神社があったり、
のどかな景色の川があったり、
何気に、全国唯一の「伊香式鳥居」を持つ神社「伊香具神社」があったりします。
ここで、せっかくなので、少し伊香式鳥居について、書きます。
伊香式鳥居は、こちらの鳥居から約100メートルほど参道を行った先にあり、全国で、ここにしかない超激レアな鳥居なのですが、写真のように、特に何の紹介もなく、さらっと存在してるので、知らなければ、普通に通り過ぎてしまうような感じになっています。
こちらが入り口の鳥居の正面からの写真です。入り口の鳥居ですら流してしまいそうなのに、さらにここから100メートルという。かなり難易度高めです笑
ただ、こういう神社って、着飾ることなく等身大の姿で、さり気なく存在しているのがいいところでもあるんですよね。ジレンマです。
こちらが、その「伊香式鳥居」です。あんまり写真が良くありませんが、真ん中の鳥居の両脇に高さの小さい鳥居が1つずつ付いてますよね。あと、前後にも柵みたいなのがちょっと。こちらも鳥居の一種なのですが、このように前後左右に複数の鳥居が組み合わさっているのが「伊香式鳥居」で、ここ木之本だけに存在するものらしいです。
たしかに、言われてみれば、あんまりこういった複合的に合体してる鳥居って見たことないですよね。大昔、この辺り一体までが水に浸かる入江だったということが影響しているそうです。
はい、今、紹介させていただいたように何気に道中にもいろいろと見どころがありましたね。賤ヶ岳の麓までの徒歩30分の距離も、立ち寄りスポットで、15分区切りくらいになっており、そこまで長く感じられないのですが、歩くの大変そうという場合には、レンタサイクルを木ノ本駅で1日500円で借りることもできます。
レンタサイクル(貸出自転車)情報 | 長浜・米原・奥びわ湖を楽しむ観光情報サイト
ちなみに、今紹介した駅からの徒歩ルートの立ち寄りスポットはこちらです。A地点が地元の神社「八幡神社」で、川はそのすぐ前のところの写真。B地点が全国規模のレア鳥居「伊香式鳥居」がある伊香具神社です。
私も実際に訪れるまで何も知らなかったのですが、滋賀にはさり気なくある興味深いスポットが何気にありますので、見出しながら歩くのもおすすめです!
さて、話を賤ヶ岳の麓に戻しましょう。
こちらは、賤ヶ岳の合戦について、書かれた看板です。賤ヶ岳は、案内表示から読み物用看板まで、視覚的に見やすいスタイリッシュなデザインに整備されています。
イメージカラーの統一も図られており、リフト関連の案内板は、このきれいなエメラルドグリーンで統一されています。
山のトイレは、どうしてもあまりきれいじゃないイメージがありますが、こちら賤ヶ岳リフト前のお手洗いは、かなり新しくきれいにされていました。入口の暖簾が北欧テイストなのがまたスタイリッシュでいいなと。
先程のリフトへの案内板に従って道を進みます。
ウッディーな看板がありました。今回は、リフトを使いますが、こちらの山道から登山することもできます。
リフト乗り場に着きました!
リフトのくるくる歯車です。
こちらは、歴史情緒溢れた設えとなった看板。
チケットは、この建物にある券売機で購入します。
往復券を買いました。
往復大人900円(片道450円)です。
往復券を買うとこちらの賤ヶ岳リフトシールがもらえます。
こちらのおまけは、定期的に変更になるようで、以前はうちわだったこともありました。
さて、乗ってみましょう。
リフトの柱には、下から順に番号が振られており、番号の下にこのように家紋とその家紋の武将が書かれています。
こちら、このように名前無しの柱もあるのですが、すべての柱は、先に番号と家紋だけが書かれた名前「無し」のものが現れてから、名前「有り」のものが現れる、という造りになっていました。
乗車時間6分間の旅ですが、その間、各自が家紋当てクイズをできるようにしててくれてるのでしょうか!とりあえず、私はそう理解しました笑
ちなみに、ここで登場する武将は、みんな賤ヶ岳や長浜にゆかりのある武将たちです。
また、この柱の家紋は柱の裏側にも書かれていて、帰りしにもリベンジできます。行きしに覚えたことが帰りに必ず役に立つので、行きしに全くわからなくても帰りしに正解を勝ち取るぞという気持ちで、諦めずチャレンジしてみてください!
ってこの柱の家紋ひとつにつけ、こんなに注目してるのって私くらいかもしれませんね笑。でも、面白いので、ぜひ!
と言うてる間に着きました。
とととっと着山して、山頂を散策です。
まずは、降りたところにある案内板を見ます。
こちらは、リフトなしで賤ヶ岳エリアを散策するルートが描かれています。琵琶湖が白、陸地が青緑というイメージと逆の配色なのが斬新です。
地図で賤ヶ岳を改めて確認しますが、賤ケ岳は、琵琶湖の他、余呉湖が近くにあり、その山頂から両方の湖を一望できる超レイクロケーションとなっています。
【余呉湖】:長浜市余呉町にある琵琶湖の内湖のうちの1つ。
【内湖(ないこ)】:琵琶湖周辺に存在する琵琶湖に付随する小さな湖。昭和18年から46年にかけて行われた干拓事業にて大幅に数が減少するも現在でも30余ほど存在。
こちらは、老人会の皆さんの手作りの杖。
この手の杖で、こんなにしっかりした保管コーナーに仕舞われているのってあまりない気がしました。地域の皆さんがこのエリアの環境整備に力を入れられているんだなと思いました。
で、山頂はというと、あちらのようです。このいい感じのエメラルドグリーンが私をいざなってくれます。
おぉ、見えました!
琵琶湖です。それも、琵琶湖のツノです!
色を付けて説明すると、ここです!
ツノを着座してゆっくり眺められるように席も設けられていました。
それも4脚、色違い。私は右から2番目の赤い席に座りました!
こちらの石碑は、万葉集の歌碑で、笠金村(かさのかなむら)という方の「伊香山(いかごやま) 野辺(のへ)に咲きたる 萩見れば 君が家なる 尾花し思ほゆ」という歌。賤ケ岳の野に咲く萩を見ていると、あなたの家の尾花を思い出しますという意味だそうです。
もう一つありました。笠朝臣金村伊香山にて詠めるシリーズ。こちらもさっきと同じ方の万葉集の歌で、「草枕 旅行く人も 行き触れば にほひぬべくも 咲ける萩かも」と書かれています。旅行く人が通りすがりに触れるだけで、その色が移ってしまうほど鮮やかに萩が咲いていますという意味だそうです。ちなみに、この金村さん、「笠朝臣」とありますが「朝臣(あそみ)」はこの方の姓で、皇族以外の臣下の中では一番上の地位の姓だったらしく、身分高めな方みたいです。
こちらは、賤ケ岳の合戦で亡くなられた方を弔う石碑です。”戦国”や”合戦”というと恰好良く思えますが、尊い命が失われた争いであることも忘れてはいけないなと。
山頂を目指しさらに登っていきます。
山頂付近には、絶妙なロケーションに、絶妙な切り株が何か所かあります。
その中の1つに土足で失礼させていただきました。賤ケ岳は、低い山ですが、さえぎるものなく平野が広がっているので、すかっと麓のまちが見渡せます。パノラマで360度の写真を撮ってみたいですね!
七本槍の顔出しパネル
あと、せっかくならやってみていただきたいことがあります。
七本槍の顔出しパネルを全部見つけること!
賤ヶ岳の合戦の折や秀吉の治世で功績のあった豊臣方の武士7人が賤ケ岳の七本槍と呼ばれていたのですが、ここ賤ヶ岳には、その7人の方の顔出しパネルが設置されています。設置個所は、リフトの近くの場所から山頂まで、いろんな箇所に散在しています。ぜひ7人全員を見つけてみてください!
では、七本槍の皆さんの活躍については、ウィキの説明に任せることにして、私は私の感想を書くことにします。
糟屋武則(かすやたけのり)
糟屋さんは、リフトから一番近い位置におられます。一番いいロケーションにいてはるかもしれません。兜はオーソドックスなデザインです。
平野長泰(ひらのながやす)
横にある伐採された木がまるで平野さんがなぎ倒したみたいになってますよね。武勇な感じが出ています。
脇坂安治(わきざかやすはる)
こちらは、脇坂さん。顔から頭の部分がなんとなくナウシカを思い出しました。色ですかね。
片桐且元(かたぎりかつもと)
片桐さんからは槍がなくなっちゃっています。以前はあったみたいなのですが。。。
あと、7人の中で片桐さんだけが大阪ガスの菅ちゃんポーズをしていてくれています。そこも注目ポイントです。
福島正則(ふくしままさのり)
福島さんは、たしか山頂の一歩手前くらいの場所におられたと思います。甲冑の胸板の部分が黒で恰好良いですよね。シンプルですが、福島さんの甲冑の配色・デザインが個人的に一番好きだなと。
加藤清正(かとうきよまさ)
加藤清正さんだけ羽織をきてはります。また、持っているアイテムも軍配(うちわみたいなやつ)ですし、兜の前立(ツノみたいなやつ)もひょうたんみたいな形というユニークさで他の人と違ってオリジナリティがあります。色も派手だ。アーティスト気質ですねぇ。
加藤嘉明(かとうよしあき)
こちらは恐らく加藤嘉明さんがかつておられたと思われる場所。私が行った時は残念ながらお目に掛かれませんでした。
さてさて、こちら山頂です。
山頂には、このように展望スペースがあります。右を見ると余呉湖、左を見ると琵琶湖という立地です。
展望スペースには、絵馬もありました。ちなにみ、後ろに見えるが、余呉湖です!
余呉湖へは賤ケ岳から下ることもできまして、
標識を辿ってハイキングすることもできます。
場所戻って再び琵琶湖です。こちらは、フォトスポットかなって思います。このポールを挟んで両脇に立ってパシャがいい感じと思います。さり気なく、竹生島も見えていますね。
【竹生島(ちくぶしま)】:琵琶湖にある離島。湖岸から船で約30分の場所に存在。島内には神社やお寺もあり、パワースポットとしても人気で、島内のお寺は、西国三十三所にもなっている。
パノラマ。なんか中央に引き寄せられてしまいそうです。
さ、ところ変わってこちらは、再び余呉湖。余呉湖の方は、椅子の設置のみならず、石畳が整備されていました。
余呉湖のビューエリアには、このような看板や、
このような看板が設置してあり、
各種看板が、賤ヶ岳の合戦について、詳細に解説していてくれてます。
賤ヶ岳の七本槍の由来も説明されていますね。
山歩道へはこちらからも行けて、
余呉湖に向かうことができます。
こちらもまたフォトスポットですね。
こちらから見ると古戦場の表示が。
横から見ると琵琶湖八景の中の名称が見られます。
所変わって、こちらにも表示がありました。こちらも賤ヶ岳に来たよという記念写真を撮れる場所ですね。
こちらは、武将像。秀吉か七本槍のうちの誰かかその他有名な武将あたりかなと思ったのですが、調べても”武将”としか記載がありませんでした。ていうか、何より、こういう銅像って勇ましい姿を切り取った場面が採用されているのがほとんどだと思うので、この武将像のようなパターンって珍しくて、興味深いなと思いました。そして、なんかあしたのジョーみたいだなと。
隣にある本は、プーさんのハニーハントみたいです。
ちなみに、山頂にはトイレもあります。
また、参考に、麓の駐車場事情について、そこまで混んでいる印象はなかったのですが、この日は小学校の敷地に臨時駐車場が設けられていました。通常駐車できるスペースもリフトのすぐ近くに十分確保されていましたので、お車の場合は施設設置の駐車場が利用できます。
最後に
滋賀には、琵琶湖が眺望できるレイクロケーションがたくさんがあります。ここ賤ヶ岳もその一つで、歴史と自然を感じることができるスポットです。ではでは、私は帰り道の家紋当てクイズに集中したいと思います。お休みの日の参考に!
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木ノ本駅徒歩5分のところにある「かえる」がたくさんいる不思議なお寺。賤ヶ岳とは駅を挟んで逆の方向にありますが、駅から近いので、ぜひ立ち寄ってみてください。
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