だんだんと暑くなってきました。初夏というよりも真夏の気配が近づいています。
どこでも自由にお出掛けというのはまだもう少し難しいかもですが、自然の中で体を動かしてちょっと気分転換をしてみるというのはいかがでしょうか。
今日は、奇岩、巨岩がごろごろ広がる滋賀の絶景スポット「湖南アルプス」を紹介します。
【湖南アルプス】:
滋賀県の主に大津市と栗東市にまたがる山のこと。狛坂山、金勝山を総称した愛称。
山肌が花崗岩で出来ており、風化・侵食によってできた奇岩や巨岩が見られることで人気を博す。
低い山だが登りがいのある名山として密かに有名だったりする。
アクセス
草津駅から帝産バス上桐生線に約30分乗車して終点「上桐生駅」で下車。
バスを降りたらまずは時刻表を確認。写真に撮っておくとより便利です。
こういった自然豊かな場所のバスや船などは、本数がとても限られているかつ、最終便も早めなので、冒険に繰り出す前には、しっかりと帰りの便を確認しておく必要があります。
ということで、見ると、大体1時間に1本で、21時前の便が最終ということが確認できました。
21時前の便、結構遅い時間まであるんやなぁと。20時過ぎでバス終わる地域も県内ではそれなりにありますので。
さて、バスの時間が確認できましたら、登山口を目指します。
登山口に向かう途中に、湖南アルプスの全貌が記された地図看板がありました。
こちらの地図看板は、ただ、木材に地図が描かれているのではなく、絵や文字が彫り込まれており、彫った箇所が着色されているというものです。
手が込んでるなぁとしょっぱなから感心しました。
インバウンド向けに英語表記の地図もありました。
日本語のものより木の色が明るいし、きれいなので、最近立てられたものだと推察します。
はい、序盤が長くなりましたが、登山道の入り口までやってきました。
登山口は、駐車場の奥にあります。
では、行ってみましょう!
と、その前に、マップをゲットしましょう!
こちらは、駐車場の入り口で、窓口の方に申し出るともらうことができます。
今回私が歩いたのは黄色いしるしを付けたルート。オレンジ色の矢印が進んだ方向。「here」と目印を付けた場所が発着地です。何箇所かある赤い丸は、立ち寄ったポイント。全部で5箇所に立ち寄りました。
時間的には、13時45分頃にスタートし、大体18時頃に戻ってきたという行程です。
駐車場には、トイレもあります。山のトイレってあまりきれいじゃないイメージかもですが、こちらは、フツーにきれいなトイレでした。
そして、何気にバイオマストイレらしいです。といっても、特にだからといって、他のバイオマスじゃないトイレとの違いはわかりませんでしたけどね笑
このトイレの男性用トイレと女性用トイレの入り口の間に入山届を入れるボックスがあります。湖南アルプスは、意外と険しい山でもあるので、登山の際には、入山届を。
ですが、小学生のお子さんたちと家族5人くらいで来られていた方もおられましたので、とてもじゃないけれど登れないというような山ではありません。
さて、登山口!
が、何やらチェーンが張られています。
もしや、山にも臨時休業があるのか?!と思いきや、
どうしたもんかと思って料金所の方に伺うと、チェーンの横の空いているところからするっと入っていいよとのこと。
なので、安心してチェーンを越えました。
この看板をみていただいたらわかるように山には何箇所かこのようにコールポイントという看板があります。
これは、遭難した際、ここから電話をかけて、その地点のアルファベットと数字を伝え、救助機関に自分の居場所を正確に把握していただけるようにするというもののようです。
この辺りはまだまだ道が広くて道路感があります。
が、トンネルを抜けると、そこは別世界と言ったもので、最初の木が作る自然のトンネルを抜けると本当に別世界に来てしまったかのようでした。
写真は、振り返って見たときの通ってきた道です。
不思議なことを言いますが、このトンネルを境に、「人の世界」と「自然の世界」が分けられているようでした。
橋や看板などの多少の人工物はありましたが、それ以外には、人工物は何も存在しておらず、自然の創り出す神秘的で壮大な景色だけが広がっていました。
さらにこの橋も1つの区切れとなっており、渡る前と後で、道の様子が大きく変化します。
橋より先は、道こそ掻き分けられていますが、自然の道っていう感じが強くなります。
このような草の道もあれば、
砂の道もあります。
砂の道はちょっと発掘調査って感じの見た目のところも多かったです。
あと、湖南アルプスは、ごつごつの岩山なのが特徴です。なので、道も岩の道が結構ありました。
岩の道は、山を進んでいくにつれ、多くなってきます。見上げるとこんな感じ。
斜面が急で登るのが大変そうなな岩の道には、このようにロープが設置されています。
そういう場所では、ロープをしっかりつかんで登っていきます。
もちろんしっかり管理されているので、大丈夫だとは思いますが、ロープは、体重を預ける前にしっかり設置されているか、切れたりしないかなどを手で引っ張って事前によく確認しておきます。
山を進んでいくと、このように岩が削られてできた川が見られます。
こういうポイントは何箇所かあって巡り合うたびに自然の力ってすごいなと思いました。この硬く大きい岩がこんな風になめらかに削れるのに一体どのくらいの年月が掛ったんだろうと壮大なスケールの時間の流れに想いを馳せてしまいます。
と、そうこうしているうちに最初の目的地「落ヶ滝」に到着しました!
落ヶ滝は、遠くから見えていてだんだん近づいていくというよりは、いきなりどーんと出現する感じで、岩のごつごつ感が圧巻でした!
色は赤茶っぽいなと思ったのですが、色のイメージが赤茶の滝ってちょっと珍しい気がしました。
せっかくなので、滝で、はしゃぎます(>ω<)
水が冷たくて気持ちいいです!
空が広くて楽しいです!
大自然はやっぱりいいなと思った瞬間でした。
さて、滝をたっぷり堪能したあとに来たのはこの場所です。
実はここ、先ほどの滝の上からの景色なのです!
滝の始まりを見たのはこの時が始めてでした。
あの水の流れがここから始まっているのかと思うと、なんだかとっても不思議な気持ちになりました。
ちなみに、今の景色の遠くに写る上と下の岩の間にある小さい岩っぽいものがちょっと気になります。
岩というかスズメバチの巣だったものでしょうか。ちょっと遠目だと髑髏にも見えてきて、何となくパイレーツオブカリビアンを思い出しました。冒険の雰囲気が高まりますね!
滝の流れと逆の方は、こういう景色です。
さらに水の流れを辿っていくと岩の割れ目から湧き水が出ていました。
これがあの大きな滝に繋がっているのですねー。
さて、再び山道に戻ります。
もう土の地面はほとんどなくって、世界は岩で出来ていました。
どの岩も造形が面白いです。
この位置にあるということは、風による風化でこういったぼこぼこの形ができたのでしょうか。
水が創り出す岩と風が創り出す岩。
自然という芸術家から生み出されるアートは、スケールが違いました。
こんな大きな岩、一体どうやって上に乗っかることができたんでしょう。
こわごわ岩の間のから奥へも入ってみたり。
岩のごつごつ、ぼこぼこが止まりません。
次から次へといろんな形の岩との出会いがあります。
これなんかは、ちょっと栗みたい!
今いるところが、大津市なのか栗東市なのか自信ないですが、せっかくなら栗東だったらいいなと思いました。
あの岩の丘陵は、もう岩山の集大成って感じですね。岩100%です。
もう少し近づいてみるとこんな感じ。
道中またまた面白い形の巨岩を見つけました。
ドラえもんの映画で魔界で魔王から世界を救うみたいなのがあるのですが、それに出てきた魔王の心臓みたいと思いました。
右手前のぼこんってしてるところを鼻と捉えたら、羊のショーンの牧場主さんにも見えてきます!
こちらの岩は、真っ二つに割れているのが気になります。シーラカンスみたいな魚が口を開けて天を仰いでいるように見えました。
あぁ、面白い岩がありすぎて困る!!
これでも選別しているんですよ(><)/
さて、天狗岩に付きました!
下から見上げたこの岩は登ることができます。
こちらは、登った先の景色です。
全身で岩の世界に入り込んでいます。
が、もっと探検できそうな岩の道を見つけました。
柵をつたって、
板を渡り、
チェーンのロープを登ってみると、
そこは、琵琶湖を眺望できる岩の展望台でした!
ころっとしたかわいいのから、
ずしんと構える主みたいなのまで、
ここでは、大小さまざまな岩がセッションしています。
後で写真を見ると、私、こんなところにいたんだ!!って驚きます。
そう、こんなところにいけちゃうんです!
最強的に上から目線です笑
白やグレーの岩が多い中で、滝のと同じトーンの赤茶の岩ふたたび。
アサリの目のところみたいです。
風によって風化させられた感が出ていますね。地面のさらさらとした砂は、風で削られた岩のなれはての姿なのでしょうか。
細く削られているものもありました。
あの位置は孫悟空とからんまが立っていてもいい場所ですね。片足で。
さて、下山してきました。道が岩じゃなくなった。普通の山道になりました。
今は、ここです。
ここから、さかさ観音に向かいます。
さかさ観音、今度は地域の子どもたちが作ったのかなと思われる看板が。矢印の赤い着色が看板としていい仕事をしています。
おぉ、本当に逆さまになっています。
なんでも、鎌倉時代に彫られたこの岩が、ダム用石を採掘する際に間違って背後を削られ落ちてしまったのだとか、地震によって崩れ落ちてしまったのだとか。
諸説あるようですが、とにかく真っ逆さまに落ちてDESIREだったみたいです。
最後に立ち寄ったのは、この石積み。
オランダ堰堤です。
明治時代にオランダ技師の指導のもと造られたのですが、驚くのは、今も現役で貯砂機能を果たしているということ。
ちなみに、こちらは、天井川で知られる草津川の上流にあたる場所だったりします。
こちらの堰堤は、日本の産業遺産300選にも選ばれています。
いやぁ、本当にいろいろ見どころありました。
でも、そろそろ帰るとします。
最後に
私は、岩山がすきです。
それは、形の面白さを見るのが楽しいからです!
自然が創り出す芸術は、人が創るそれとはまた違った魅力があります。
不思議なのは、そこに意図や意味はないはずなのに、なぜか意味を見出してしまうということ。
自然の芸術は、自分自身で感じることでやっと完成するものだと思っています。
夏の冒険の参考に!
登山の注意
湖南アルプスは、写真のような砂の道が結構多く、滑りやすいので、滑りにくい靴や岩を掴む時に怪我をしないための長袖、軍手の準備があるといいかなぁって思います。
アクセス
①バス
②車
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湖南アルプスの登山口から徒歩約15分の場所にある古民家カフェ「ふくろう珈琲店」
こちらでお昼ごはんとおいしいコーヒーをいただいてからハイキングされるのをおすすめします!
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湖南アルプスはそれなりにハードな山ですが、滋賀と三重の県境に位置する御在所岳はロープウェイで登れる比較的カジュアルな山です。こちらもぜひ!
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